
アクリルを加熱して膨張させたり、バーナーで表面の傷を消したり、
それらのすごい知識とプロフェッショナルな仕事ぶりは、感心するばかりです。

設備もあまりない当校の学生は、このように卒業制作で様々な外部のプロの方にお世話になっています。
みなさん師走のお忙しい時期なのに、本当に親切に対応して頂けます。
学生の中には、それがどれだけ恵まれている事か自覚が足りない人もいたりします。
かつては私の紹介なしに学生自身が作ってくれる人を探してお願いしたようなこともありました。
その学生は毎日行く度にその先生に泣かされて、出来上がりも決して満足いくものではなかったけれども、
「思ったより難しかったから」と最初に聞いていなかった7万円も請求されるという事態に陥りました。
そういうことが今ないのは、私と先方の厚い信頼関係があってこそであったりします。
こちらが無理を言ってお世話になりにいっているのに、ご飯まで出してくれたり泊めてくれたり、
先方があまりに親切であるがゆえに、貴重な時間を割いてやってもらっているということを学生は強く感じていないと思います。
職人さんは普通に働けば一日数万円の稼ぎがあるのに、それを削ってでもつき合ってくれているという事です。
この忙しい時期に、一日の仕事を潰してでも丁寧に学生につき合ってくれているという奇跡です。
それなのに、今日も代金は結構ですと言われました。
こんな事は当たり前のことではないのです。
本当に感謝を忘れないで欲しいと思います。
これからの後輩の為にもです。
滋賀県立大学の学生は礼儀正しく、今後も協力してあげたいと思ってもらえるか、
もうやりたくないと思われるかが今の四年生にかかっているのです。
それでは、良いお年をお迎え下さい。