日建設計の建築が見たくて行ったのですが、
建築より、展示されている絵に心を奪われてしまいました。

生島浩 5:55
日本初の写実絵画専門の美術館なのです。
どれも、絵に見えません。
しかし、写真とはまた違った輝きがあります。
こればかりは原画でしか感じることのできないものです。
絵を最高の状態で見る為に、ガラスケースのない額装ばかりです。
だから、絵の素晴らしさがあります。
私は昔から写実が大好きでした。
高校の時に見たワイルドライフアート展以来の感動がよみがえりました。
やっぱり、私は写実が好きなんだ。
しばらく忘れていましたが、そう思ったのです。

石川県の加賀市に発泡スチロールの家を作っている会社があります。
ジャパンドームハウス株式会社
外観はドラゴンボールの家とそっくりなのです。
材料のみなら300万円程度。これに基礎や設備、外装などの工事費がかかります。
住めるようにするとなると坪単価は70万くらいになってしまうということ。
断熱材=構造なので、熱効率は非常に高く、エアコン1つですぐに暖まるそうです。

通常のものよりかなり硬い発砲スチロールですが、強く押すと凹みます。
外装と内装は硬い塗装でコーティングするので問題無しです。

横に繋いでいけるカマボコ型タイプもあります。
まさに住宅のプロダクト化ですね。

内装を普通の家に近づけようとしている所に違和感があって、
私はルイジコラーニみたいに、もっと全部パッケージ化して、未来的にやったら良いのにと思いました。

近くでは、和歌山の「とれとれヴィレッジ」にたくさんあり、泊まれるみたいです。
これは、違う惑星に来たみたいですね。
建築家 三分一博志氏の設計です。
六甲山に来たのは幼稚園以来ではないでしょうか。

これは何なのかと言いますと、自然体感展望台でありJIA KINKI U-40設計コンペで選ばれたものです。
三分一さんは自然の力を建築にうまく活かして設計をされており、
自然環境から導きだされるコンセプトは建築形態にいつも斬新な形を与えていきます。
元来、自然の持つ力を日本人は暮らしの中に最大限活かして建築工法を洗練させてきたわけですが、
戦後、それらの知恵を全て捨てて、電気に頼る暮らしにシフトしてしまいました。
自然の力を最大限使いながら、これからの建築のあり方を模索している数少ない建築家と言えるでしょう。

六甲山特有の自然現象である樹氷を固着させるために枝型で出来たドーム状の形状があります。

スロープの連続で内部と外部がつながっており、子供は大はしゃぎです。

内部の天窓は開いており、雨が落ちます。
同時に、内側の木の板は雨水を集める構造になっています。

水盤からは水が蒸発し、夏場の室温を下げます。
アプローチにあった池で氷を作って、氷室で保管し気温調整に役立てるそうです。

地球上で六甲山でしか見る事の出来ない「エナジースケープ」をつくり出す事が、六甲山への私の想いである。
三分一博志

なんだかんだあった翌日朝、ようやく落水荘 falling waterへ。
事前予約制です。

ミュージアムショップで番号を呼ばれるのを待ちます。
店内で流れている音楽や、商品、それらは周囲の環境と一体となって、
フランク・ロイド・ライトの思想を語りかけてくるようでした。
お土産にライトデザインのランチョンマットを購入。

番号を呼ばれて、ガイドさんについていきます。
きれいに手入れされた林を歩いていくと、見えてきたのが落水荘です。

落水荘は大学一年生の時に、一週間で図面のトレースをインキングまでやらされた課題。
床の石のタイリングなどとてもキツかった思い出の名建築であります。
山間の滝の上にあるわけですが、下の方から上がって行った先にあるのかとばかり思っていましたが、高い所から下がってアプローチするのが意外でした。

館内は写真撮影できない予約コースでした。
早朝のディープツアーでは普段見れないところを見れたり、内部写真撮影できたりするようです。
建物は天井が低かったり、全てが身近に感じられでアメリカにはない感覚だなぁと思いました。
手すりもすごく低く、壁も薄くて、今の建築からすればとても危なっかしく思えますが、
ライトは、技術者よりコンクリートを熟知していたという話です。
ライト自身が背が低かったためと言われますが、日本的な寸法感覚でとても身近に感じたのです。
「滝と共に暮らす」
人工物が自然の中にあり、お互い調和し合うというのは日本の建築に通じる感覚でした。

こちらが、有名なキューピーマヨネーズCMのアングル。これが見たかった。
歴史の浅いアメリカにあって、この建築がどれだけ大切にされているかがわかりました。
建築は宝なんだなぁと強く感じました。
敷地との関係や、建物の構成がよくわかる落水荘の素晴らしい3DCGはこちら(04:32)

その後、同じくフランクロイドライト設計のケンタック・ノブを訪ねました。

落水荘から車で20分ほど。

六角形を上手く組み合わせたプランはとても居心地が良くて、落水荘に行くならこっちも是非。

とにかく寒かった。NYとは全然気温が違いました。

その日にNYに帰り着かなければならず、14時すぎに出発し、21時に到着する為急ぎました。

帰りに寄ったレストラン。
ここのサラダバー最高やったね。

NY直前の高速道路の怖かった事。ほんま、よく運転した。往復1200km。
すさまじい豪雨の中の無事NYに21時前に。いつもギリギリ。
もう、二度と行けないと思いました。

その日からの宿はこの中国料理の上階の日本人オーナーのアパートメント。
この中国料理店にはこの日から3日間お世話になりました。
完
追記
エル・デコ日本版創刊20周年記念特別編集として、
『フランク・ロイド・ライトの本』がちょうど発売されています。
ご興味あれば。
日本でもいくつかライトの建築があり、中でも芦屋のヨドコウ迎賓館が好きですね。

ライトは、“オーガニック建築”を提唱し、実践した建築家。帝国ホテル旧本館をはじめ、日本との関わりも深い。なぜ今ライトなのか、年代を追って紐解いていくほか、アメリカに今なお残る16軒の住宅を美しいビジュアルで紹介。日本に残された貴重な建築4軒をすべて取材敢行するという快挙も成し遂げた。
http://www.elle.co.jp/decor
と思いつつ、
HONDAの兄ちゃんが説明書読んだり、ボンネット開けたり、いろいろ見てくれていました。
どうやらヒューズの交換場所がよくわからんらしい。
すると、兄ちゃんは運転席横の、アームレストのカバーを開けると収納ボックスが見えて、
なんと、そのボックスを取り外すと、その下から、シガーソケットの予備が出て来たのです!
そこにカーナビを繋いでみると、ランプが
ピカリ。
「やったー!」
これ、pentawardの授賞式を超える喜びでした。

嬉しすぎて記念写真。
でも、こんな予備ソケット自分らでは絶対わからんわ。
そこまで隠さなくても良いのに。

「ありがとう、HONDA!やっぱりJapan最高やね〜。」
とHONDAを後にして、目的地の宿を目指しました。

でも、とりあえず、かなり疲れたので、腹ごしらえ。
嬉しそうすぎる肥川君。
私はちょっと注文をミスしました。お米にすれば良かった。

その後、せっかく運転者25歳以下の高い保険に入ったので、ペーパードライバーの学生に運転交代。
彼の運転が結構怖かったりしました。。。

そして、NYを出発して7~8時間。
16時半くらいに目的の宿Parker Houseに到着。
先日お会いしたNYのジョニーさんにBed & Breakfastに泊まったら良いよと言われ、
急いで検索して、電話で予約した(つもりだった)のです。
でも、英語で何言ってるかよくわからず、最後は電話を切られてしまったのでしたが。。。

そして、着いたら、予約が無いと言われ、、、
「えー。やっぱり。。。」
「でも、一部屋空いてるからno problem」と無事に宿は確保できたのでした。
しかし、あとちょっと遅かったら管理人さん帰ってしまうところでした。

各部屋にはお風呂とトイレがついていて、クイーンサイズのベッドで2人寝る事に。

こうして、家一軒を部屋ごとに貸しているんですが、この宿は、アメリカ滞在中で最高だったかも。
NYより郊外のほうが好きでしたね。
ジョニーさん色々とありがとうございました。
そんなに面白くはない話だけど、続く。
学生と2人で600kmも離れたピッツバーグの落水荘(falling water)を目指すという冒険に出たのです。
ちなみに、東京ー大阪間が500kmです。

相棒は、FORD FUSION ナカナカ良いマシンでした。あれを除けば。

アメリカはとにかくデカイ。と思いました。高速道路の道幅の余裕さが違います。
道路の端には、タイヤがたくさん転がってある。
広すぎて、片付ける人がいないんだな。

だって、こんな「over size road」の家が平気で走れるんですもの。

日本語表示も出来るカーナビが命綱。
こいつがないとNYの脱出も難しかったでしょう。
後で知りましたが、日本でも売ってる割と安いGARMINていうカーナビでしたが、
これが、余計な情報一切表示しないでわかりやすいのなんの。
日本のメーカーはいろんな機能ばっかりつけて何やってんだろうと思いました。
しかも、時間がすごくシビア。
私のは余裕みて計算して近づくと一気に予定時刻が縮まるけれど、そんなの無し。
必死で走らな、予定通り走れない。

ところが、NYを出て2時間くらい走ったところで、カーナビが「バッテリー残量低下」の表示。
「え?なんで?」
と思ったら、シガーライトソケットのジャックに電気が来ていないことが判明。
そんな車をレンタカーで貸すなんて日本じゃあり得ないでしょー。
これはまさに「オーマイガッ!」
見る見るうちに電池は無くなり、ブラックアウト。

これが、問題のシガーライトソケット(抜いた後)
仕方がないので高速降りて、トラック野郎のガレージにお邪魔して、「ヘルプミー。」

ガタイのすごいお兄ちゃんが一生懸命見てくれて、最初、何言ってるのかわからなかったのですが、
「ヒューズがブロークンだ。」とのこと。
「このヒューズはここには無い。ここじゃ無理。HONDAに行け。」と。
FORDなのに、HONDAでいいの?と思いながら、手描きの地図を頼りにHONDAに着く。
本当にあんな地図でついちゃった。アメリカはシンプル。
HONDAだから日本人いるかなぁなんて淡い期待は砕かれて、
何言ってるかよくわからないけど、ダラーラレンタカーに電話をしてもらいました。
続く。
なんじゃもんじゃハウス
私のゼミの卒業生のいずみちゃんの勤める大関商品研究所で建てたものです。
一件の家を複数の居住者でシェアするシェアハウスなんですが、普通のシェアハウスとはなんだか違うのです。

下に位置する「住居棟」。3階建てで8部屋ある。
木で作られていてログハウスのような見た目。

広い共用のキッチン。シンク下のスペースに業務用の冷蔵庫が入る予定。

共用棟は大きな石のタイルが特徴的。右側にあるのがなんじゃもんじゃの木。

リズム感のあるタイルに彩られたバスタブは夜になると一層雰囲気が良くなりそう。
窓の外に見える竹林が絶景のバスルーム。

広い共用のリビングダイニング。陽当たりの良い落ち着く空間。

洗面台と洗面鏡は各個室についている。というのが今のニーズを捉えた新しいシェアハウス。
写真は【自由な賃貸】case4~“古さの格好よさ”を感じる住まい_なんじゃもんじゃハウス~よりお借りしました。
彼女は、普通の就職活動をしたわけではなく、(しても落ちたんかな?)
ネットで大関商品研究所を見つけて、募集もしてないのに社長に直談判。
社員も大工さんしかいない状態で、一度は断られるも、
「私はここに未来があると思うから、やることを自分で探します」
と大関さんを押切ってしまいました。
大関商品研究所の経営するシェアハウス 「バウハウス南千住」に住みながら、
いまでは、プロジェクトリーダーをつとめ、都内で軽トラを運転しまくり、
どろんこになりながら楽しすぎる日々を送っています。(たぶん)
こういうのも、正しい就職の方法だということをこれから就職活動を始める3年生に知って欲しいですね。
今の、リクナビやら毎ナビやらの就職活動からは、
想像だに出来ない本当に楽しい仕事を彼女は自分で見つけたってことです。
彼女は、卒業制作で移動屋台「モービル酒場」を制作したのですが、それは本当に自分でやりたい事でした。
そして、大関さんにも面接でそれを見せました。
すると言われたそうです。
「それ、できるよ」って。
大関商品研究所は、面白い屋形船のプロジェクトも進行中で、他にも面白いことをたくさん考えておられます。
直感と行動力ってすごく大事だと彼女を見て思います。
これからすごいことになるんではないでしょうか。
詳しい「いずみちゃんの話」
シェアハウス入居のお申し込みはこちら。満室ですけど。。。

赤坂サカスで開催のCOOL KYOTO 2011 サンライテック(株)のブース設営に向かいました。
サンライテック(株)のLED間接照明「WILL LINE」をPRするために、京都のアイデンティティを格子のあかりとして表現しました。

強化段ボールを用いてデザインすることが求められ、この素材だから出せる強度と、
ブースの壁の条件等を鑑み、全体の配置も考慮して、このようなデザインになりました。
照明を入れると、段ボールに見えない感じで、奥行きある立体感が出てました。
屋根のオーバーハングも強化段ボールならでは。

設計も複雑で、設営は困難なものでしたが、ご協力頂きました技術者たちがとても素晴らしく、理想的な形で実現する事が出来ました。
無理を言いましたが、嫌な顔1つせずおつきあい頂き、私にとっては稀に見る幸せな仕事でありました。
理解していただけるというのは、何にも増して大きな力になります。

私のデザインしたセラミック製品の展示販売もしております。
大きな展示会ではありませんが、62社からなる展示で新しい京都を少し感じました。
23日(日)まで開催しております。

陶器の仏壇 「陶観」